
ビューティーキャリアTOP > 特集 > 美容師の本音 > 【美容師座談会 スペシャル企画】第1回

美容師という職業について

竹内)
ここ最近実感するのが“スタイリストの余り現象”。デビューしたはいいんだけど、フリーや新規のお客さんが常に入ってくるわけでもないから、当然お客さんが回ってこない。やっぱり美容師って数をこなして上達するものだから、実際どれだけ勉強や努力をしても、実践できないと上達するスピードも遅くなる。そうするとスタイリストでデビューして5年になってもまだ売上が100万円前後でウロウロしているとか、給料にも反映されないわけですよ。 「何年頑張っても給料は上がらない」、そういった面ばかりが明るみに出て、美容師という職の魅力が低迷している原因なのかもしれません。 我々経営者としては、当然売り上げは上げて欲しい、もちろんそれに見合う給料をもっと払ってあげたいんだけど…。みなさんのとこはどうですか。
鈴木)
それはどこでもそうだよね。新規も来ないし。
竹内)
お客さんが回ってこないから、スタイリストでデビューしたものの、アシスタントも兼ねてっていう状態なんだよね。そんな状況において、自分たちは同期のライバルを抜いていくような手段を取っているのかと…。みんなちゃんと仕事もして、お客さんからも好印象、ある意味金太郎飴みたいなどこを取っても同じっていう。お客さんからのクレームや批判を気にしてお客さんの言うとおりのスタイル作りをする優等生的な子が増えてるけど、もっと自分からお客さんにスタイルの提案をがんがん出して、主導権を握るくらいの勢いがないと。思い切っていさぎよいカットをする子の方が、多少のクレームが来たとしてもそれ以上のファンが付くんだよね。新規獲得や指名を増やしていくには、お客さんを満足させるだけの優等生じゃなくて、お客さんを惹き付けるずば抜けた斬新さが必要。あとは地道な作業だけど小まめにDMやオリジナルの手紙やハガキを送るのも大切だと思うし。何かしら一歩踏み出さないとね。
司会)
自ら顧客を作る率先力も必要ということですね?
竹内)
会社の中にいても個人商店みたいな感覚で自分を売り込んでいかないと、伸びるのも大変な時代だよね。だけど、「まぁここにいれば何とかなる」みたいな感じで、それなりに働いてる子が多くて。その安心感を捨てないと上へはいけない。
水谷)
この豊かな環境がね…
司会)
みなさんはどんな美容師でしたか?
竹内)
初めは給料安かったなぁ(笑)
鈴木)
おしんの世界だよね(笑)。始発で終電で。当初の給料は7万(笑)。それでも続けてたんだよなぁ。
司会)
それはなぜ? 何か支えはあったんですか?
竹内)
俺は、美容学校に入ったことで周りから蔑みというか、哀れみの目で見られて、それがすごいバネになって、「絶対見返してやる!」みたいな。同級生で大学行った友達が企業に就職して、ボーナスばんばん貰ってるときに、俺らは7万。もちろんボーナスもなくて、休みも週に1回あるかないかで。けど、「絶対いつか!」っていうハングリー精神だけで乗り切ってた気がする(笑)。
鈴木)
やっぱり同僚にも負けたくないって思いは強かったかな。けど好きで入った世界だったし、やりがいはあって、辛かったけど当時はそれが普通だと思ってた。
第4回 所見)
美容師とは、辛い時期もあるけれど、無限の可能性を秘め、どんどん新しいことに挑戦もできる素晴らしく特殊な職種でもあります。美容師として大きく飛躍するためには、サロンの中でなんとなく働くだけでなく、「個人商店」という意識を持って取り組むことも必要!
司会)
これまでは美容業界の現状をそれぞれ語っていただきましたが、今回は長年現場で活躍されてきたオーナーの観点より、改めて“美容師”という仕事についてお伺いしたいと思います。
竹内)
美容師っていうのは生身の手で行うクリエイティブな仕事で、職人技でもある専門的な職業。これはどんなに時代が変わっても絶対変わらないもので、それも美容師の素晴らしさだと思う。
三浦)
僕の中では常に夢を持てるすごくいい職業だと思ってる。みんな多分、人と違うことをやりたいって思って目指したと思うんだよね。そういう思いがあれば自分なりの世界を広げられる夢のある職業だと思います。
水谷)
この業界で一番思うのが、人脈作りには最高の職種。1~2時間単位でお客さんと会ってその間にコミュニケーションを取るって他では考えられないでしょ。人脈作りの本とか出てるじゃないですか。美容師が最高だと思う(笑)。
司会)
確かにあの距離感で話すこともないですしね。 鈴木さんはどうですか?
鈴木)
仕事的には本物が求められる時代だから、極めていくっていうのは絶対条件で、日々の努力は必要になってくるけど、それはそれで楽しむ事が大事だよね。自分たちが楽しくなければお客さんだって楽しませられないから。そういう意味では、楽しみながら自分を成長させられる特殊な仕事だと思うよ。
司会)
なるほど。みなさんこの職種に誇りを持ち、仕事事態に楽しみを持てる部分がたくさんあるというのがよく分かりました。逆に実際の美容師の中で、自分の職業に自信が持てず、今後について模索したり、不安を抱く若い世代も多いと思うのですが…
竹内)
美容師であることに引け目を感じるのは環境のせい。しんどくてもやりがいを感じられる環境にいればそういう子は出てこないと思うんだよね。「美容師というのは素晴らしい仕事なんだよ」っていうのをオーナーや店長が日々伝えていき、みんなでその思いを共有することが必要。
三浦)
昔は美容院ってパーマー屋さんのイメージだったのが、今では“会社”として成り立ってきて、イチ美容師で終わる時代じゃないじゃない。「美容師からさらに先がある」「こういう生き方もあるんだ」っていうのを伝えていきたいし、そうすることで美容業界も発展していくし。